自然災害に対する科学技術的観点からの防災研究から行政の地域防災計画やリスクマネジメントへの協力と支援をおこなっております。

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先人に学ぶ四国八十八夜

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四国は台風常襲地帯といわれ、毎年のように豪雨による洪水や土砂災害、沿岸域における高潮や津波などの災害に見舞われています。また、これまで四国を襲ってきた東南海・南海地震の発生確率は、時計の針が進むとともに確実に高くなっています。 一般に、災害のリスクは、自然現象や事故などの危険要因と地形状況や防護水準等の脆弱性(素因)を乗じたものを社会の対応力で除すことにより評価することができます。すなわち、災害を誘引する外力が大きければ大きいほど、その結果としての被害も大きくなる可能性が高くなりますが、同規模の外力であっても、日頃の災害に対する備えのあり方によって被害の程度が左右されます。従って、地域の弱点を知り、適切な施設整備などのハード面での対策により防護水準を向上させることが重要となります。さらに、災害に関する知識や経験、文化などが反映される地域社会の対応力を充実することにより、災害のリスクを軽減することが可能になります。現実には、経済性やフィージビリティーの観点から、全てをハード面での対策で対応することは困難ですので、災害情報をいち早くとらえ、住民が自主的に避難行動を起こすことができるような社会の対応力を向上させる取り組みを効果的に組み合わせることが大変重要になります。これまで多くの災害を経験してきた四国では、各地に災害に関する言い伝えや災害から生き延びた体験談が数多く残されています。これらの言い伝えなどを体系的に整理し、経験や知識として共有することは、地域社会の対応力すなわち防災力の向上に大いに役立つに違いありません。四国の防災分野の研究者一二名で構成される「四国防災八十八話検討委員会」は、四国各地に残る水害、土砂災害、地震・津波、高潮、渇水に関する物語や言い伝えなどから、住民の心に響き、防災意識の向上や災害時の行動に活かすことができる教訓・防災話を抽出することを目的として設置されました。今回新たに住民公募によって集められた体験談も含めた膨大な資料からの抽出作業に当たっては、史実に基づくこと、今日的な教訓が含まれること、読者を惹きつけること、災害の種類や発生した時代などを考慮し、最終的に四国八十八ケ所に因んで八十八話を選定しました。四国の防災文化の集大成とも言うべきこの冊子を通して、尊い犠牲を伴った先人の経験や知恵を自分の経験や知恵として是非役立てていただきたいと思います。災害に対峙しているのは他ならぬ私たち住民自身なのです。