【開催報告】四国巨大災害危機管理フォーラムを開催しました
四国5大学防災・減災教育研究協議会および工学系6学会会長連携会議の主催による
「四国巨大災害危機管理フォーラム~東日本大震災の経験に学び、懸念される南海トラ
フ巨大地震に備えて~」を9月6日(土)高知市高新文化ホールで開催しました。大学・
学会研究者、行政職員、自主防災組織の皆さま、一般市民、学生による約150名の参
加がありました。
開催にあたって、磯部第102代土木学会会長から四国5大学防災・減災教育研究協
議会、6学会会長連携会議を設置し、さまざまな専門家が集まり、防災に関する議論を
進めてきました。防災・災害を最小限にとどめるためには、災害別にどのような備えが
必要なのかを考えておく必要があるとの挨拶がありました。続いて尾﨑高知県知事から
高知県も先日の台風により総雨量2000mm以上の豪雨を経験したばかりでもあり、も
し南海トラフ巨大地震が発生したことを考えると本当に恐ろしさを感じております。高
知県では、すべての場所(海岸部・山間部等)にそれぞれ特有のリスクがあり、そのこと
を県民全員が知らなければなりません。また災害に対する時間軸(想定期・発生期・復
興期)での対応や取り組みが大切であり、このフォーラム等を通して専門家の英知を集
めた対策等の情報発言に期待していますとの来賓あいさつがありました。
基調講演は、阪田第98代土木学会会長から「東日本大震災からの教訓と南海トラフ
地震への備え」と題して、東日本大震災の例をあげながら、「想定外」と「減災」のキ
ーワードを教訓に国民一人ひとりが危機感を持つこと、想定外をどのように想像し、ど
う向き合うかが大切であると説明しました。また各セッションにおいて、四国のインフ
ラは十分ではないことから大学の専門家による地域値と学科の専門家による専門値を共
有し、想定外に備えるために各研究者から「巨大災害とインフラ」「巨大災害と情報」
「防災と地域連携」の情報提供がありました。
パネルディスカッション「巨大災害危機管理 学長・学会長円卓会議」において、5
大学学長及び6学会会長からそれぞれの大学・学会における防災の取り組み報告があり
ました。最後に柳澤愛媛大学学長から「今後大学と学会がどう連携するか考えて行きた
い」と述べ、円卓会議参加者全員で、四国5国立大学学長・工学系6学会会長 巨大地
震危機管理に関する提言フォーラムにおける総括を行い、円卓会議を締めくくりました。
最後に脇口高知大学学長から「継続は力なり」、今後も横断的な防災研究の情報提供
を目的とした集まりを実施していきたいとの閉会のあいさつがありました。
[2014年09月12日]