【開催報告】えひめ防災フォーラム2013を開催しました(8月20日(火))
今年度も、国土交通省四国地方整備局、愛媛県、土木学会四国支部との共催による
「えひめ防災フォーラム -最大犠牲者数1万2千人に備える-」を開催しました。
ひめぎんホール・メインホールを舞台に、8月20日午後の暑い中にも関わらず、1,700名
の来場者を迎えての開催となりました。
柳澤康信学長の主催者挨拶を皮切りに、中村時広愛媛県知事の来賓祝辞で花を添えて
頂きました。柳澤学長からは、大学が地域の防災力向上に取り組んできた経過と成果に
ついて言及し、中村知事からは、愛媛県がハード、ソフト両面に亘って精力的に防災対
策を進めている姿勢が紹介されました。
その後、基調講演として「四国地震防災基本戦略の推進に向けて 南海トラフ巨大地
震について」と題して、三浦真紀四国地方整備局長よりご講演いただきました。三浦局
長は、東北地方整備局道路部長ののち平成23年1月には国土交通省道路局国道・防災課長
に着任され、平成23年3月の東日本大震災に正面から取り組まれた経験を踏まえて、基調
講演の中でも東日本大震災の教訓を、そして南海トラフ巨大地震への備えの重要性につい
て分かりやすくご紹介して頂きました。
基調講演に続いて、四国防災八十八話の感想文コンクール入賞作品の紹介が行われまし
た。授賞した小学生4人により受賞感想文が音読され、過去の災害や先人の知恵に対する
素直な気持ちが聞くものの心に響き渡りました。
後半に入って、愛媛県内の20市町の首長(4名の代理を含む)をパネリストとして迎え
たパネルディスカッションが実施されました。矢田部龍一センター長をコーディネーター
として進行が進められ、途中、村岡治道准教授による「うちわ」を使った会場アンケート
を実施しながら、行政の取り組みと住民意識を踏まえた「自助」「共助」を考える議論が
展開されました。
また、会場正面ホールでは、民間企業による防災グッズの展示、説明会が開催され、大
勢の来場者が訪れるとともに、熱心に質問する姿も多く見られました。正面広場では、松
山市消防局から起震車が子どもを中心に地震体験を行なわれ、大きな揺れになると歓声が
上がっていました。
さらに、フォーラムの閉会後に、防災教育講習会が会場内の多目的室で開催され、地震
時における火災の延焼をシミュレーションするシステムが紹介されました。
このように今年度のフォーラムの取り組みが、今後の地域における防災力向上に貢献で
きることを期待するとともに、愛媛大学防災情報研究センターの活動に生かして参りたい
と考えております。
最後に、今年も来場して頂いた皆様にお礼申し上げるとともに、開催にあたって様々な
関係者の協力を頂き、特に当日の配付資料では各種団体等の防災への取り組みに関する情
報を提供頂いたことに感謝申し上げます。
[2013年08月22日]